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You are here: Optris JP用途技術記事Temperature measurement for producing SPSG and LSG

非接触型温度測定テクノロジーが板ガラス加工の品質を最適化する

非接触型温度測定テクノロジーは、単板安全ガラス(SPSG)、ラミネート加工した安全ガラス(LSG)、その他の板ガラスの製造において、重要な役割を担っています。ポイント測定する赤外線放射温度計と表面を測定する熱探知カメラは、一組のユニットとして異なる工程や温度範囲で使用可能です。ベルトコンベアーで運ばれる硝子板の検査では、赤外線カメラを使用したラインスキャンがトレンドとなっています。

 

ガラスの温度を熱探知カメラやパイロメーターなどの赤外線装置で測定する場合、伝送と反射の影響が大きいことも考慮しないとけいません(パンフレット赤外線の基礎参照)。センサー用に選択された波長によって、ガラス内部またはガラス越しで温度を測定することが可能です。赤外線放射温度計を補うものとして、オプトリス社は「ガラスカメラ」をグラステック2014のタイミングで発表しました。7.9マイクロメートルのフィルターが付いたこの新製品は、ガラス工業での使用に特化して設計されており、オプトリスPI 450 G7と呼ばれています。

Infrared camera to measure glass surfaces

ガラス製造において温度は重要変数で、例えばラミネート加工室、ラミネート加熱炉、加圧滅菌器の内部でLSGを製造・加工している最中は、高品質のガラスを製造するために均一な温度を維持することが不可欠です。しかし、LSGの場合、最も重要なのはガラス自体の温度ではなくて、フィルム内の温度なのです。ラミネート加工の工程では2枚の板ガラスの間にフィルムが挟まれるのですが、これは環境を管理したクリーンルームで行われ、その後の工程はクリーンルームよりも格段に熱い過酷な環境で行われます。現在の最先端技術では、LSG製造の最終段階である加圧滅菌器での工程の温度測定が不可能なため、非接触型赤外線測定テクノロジーを活用して、プレラミネート加工の加熱炉内の温度を測定することに集中しています。

 

プレラミネート加工の加熱炉の中で、赤外線発熱体が硝子板の間のフィルムを加熱してガラスと接着します。ほとんどの消散エネルギーをガラスではなくフィルムに当てるために、フルムを2枚のガラスでサンドイッチしたものに、フィルムが吸収しやすい1.5マイクロメートルから3マイクロメートルの波長の放射線を当てます。到達すべき最適温度は、フィルムのクオリティ、フィルムの厚さ、ガラスの厚さの3つの要因で異なります。プレラミネートが加熱炉から取り除かれた直後にガラスが測定され、フィルムの温度を判定します。ガラスの温度偏差は、工程制御システムを経由して完全に自動適応された赤外線発熱体に帰結します。ラインスキャナーはこの用途に便利なオプションを提供します。ラインスキャナーは表面全体の温度プロフィールを記録し、時間関数として疑似カラー画像で表示します。現在市場に出ているシステムは2つです。一つは総合的な赤外線放射温度計が付いたラインスキャナーで、これは回転鏡で測定ポイントを記録します。熱探知カメラを代替機器として使用することも可能です。ここでは、ラインが選択され、時間関数として疑似カラー画像で表示されます。ラインスキャナーとして熱探知カメラを使用するメリットは、高度なプロセス安定性と調達価格の低さです。既存のラインスキャナーと異なり、機械的稼働部分は時代遅れとなり、回転鏡はもう必要なくなっています。それ以外の赤外線カメラのメリットは、それぞの画像線ですべての像点が同時に記録されることです。熱探知カメラは工業用途で大量に使用されているため、最先端のシステムを使った開発コストもあまりかからずに技術基準を高めることができます。このようなカメラを使用する場合、オプトリス製品のグレードのよりけりですが、平均的なコストは1万ユーロ以内で、類似するパイロメーター・スキャナーに比べて手の届く価格になっています。カメラに付属するソフトも高度な柔軟性を持ち、個々の用途に合わせて簡単に導入できます。

Process integration of temperature measurement devices at the compound oven

SPSG製造の加熱・冷却エリアでの温度測定テクノロジー

SPSGを製造する場合、ラインスキャン・テクノロジーは重要かつ最適です。フロートガラスは赤外線発熱体で加熱エリアで600℃以上に熱せられ、その後冷却エリアで熱衝撃を与えられます。これはガラスの張力を生み出す手順で、この手順を踏むことで、長期の耐久性と耐熱性が加わります。ここで熱衝撃を正しく機能させるため、ガラス温度、加熱エリアと冷却エリアの間の温度分布が製品のクオリティを左右する重要な要素となり、ここでの温度測定が不可欠です。加熱エリアから出たガラスの温度が適正でないと、冷却しても効果がなく、出来上がった製品は商品価値ゼロか、商品価値があったとしても低品質品として廉価で売られることになります。また温度分布が均一でない場合は十字引張が発生し、その結果として割れやすいガラスとなってしまいます。

Detection software optris PI Connect

重要な要因としての温度管理

単板安全ガラス、ラミネート加工安全ガラスの品質を確保するには温度管理が要となります。ファインスキャニングモードはポイント測定で好まれます。今日の最先端技術によって、赤外線カメラを使った正確に機能し、柔軟で、安価なソリューションが出現しました。カスタマイズできるアクセサリーパーツを使用することで、高温環境や高速工程でも使用できるようになっています。